2020年8月29日に大阪城公園で行われました大阪城公園ナイトハーフマラソン10kmの部のレポートです。タイムトライアルには参加しておりましたが,ロードのマラソン大会は1月の高槻シティハーフマラソン以来となります。
大会運営について
まずは,大会を運営していただいた方々に感謝申し上げます。今回は事前・当日共にコロナ対策として,十全な対応が取られていました。
- 当日の検温(事前・会場)
- スタッフ・参加者のマスク(一部スタッフの方はフェイスシールド)装着の徹底
- ソーシャルディスタンシングに配慮したウェーブスタート(ネットタイム計測)
- 表彰式の簡略化
スタッフではなく参加者の方で「ん?」と思うような行動をしている方はおられましたが*1,運営は素晴らしかったです。
結果
ということでしたが,少し短かったようで,
200mほど短く記録されています。GPSの加減かはわかりませんが,個人的にはあくまでフルマラソンに向けたポイント練習の位置付けで行っておりますので,そこまでは気にしておりません。ただ,37分台出したかったなぁとこれを見る限りでは思います。
コース特徴
コースは上記の通り,2.5kmを4周するという周回コースとなっております。大阪城もハッキリと見えるコースなのですが...全く見る余裕がありませんでしたし,妙に緊張していたので,写真に収めてすらおりません...
https://sportsone.jp/running/osakajo/images/course.jpg
アップダウンの激しいコースなのですが,丁度1200〜1500m付近で折り返しがあります。これに今回は大いに苦しめられました。道中は非常に走りやすかったです。
給水はスタートして直後にあり,周回4周ですから正味4回となっておりました。
レース前
今回はナイトランでしたので,ゆとりを持って過ごすことができました。
辛さの中にある旨味が山椒の爽やかさも相まって良かったです。いい汗かけました。
装備
初めてのカーボン入りのシューズで,2回ほど10km走っているadizero Proを相棒に走りました。実戦では初使用です。結論から言うと,めちゃくちゃ良いシューズです。
NikeのVapor Flyシリーズなどとの違いは反発の違いにあると思います。adizero Proは跳ね方が穏やかなので,動かされている感があまりなく,非常にコントロールしやすいです。また接地もContinentalラバーでガッチリしていて安定感抜群なのが良いです。
レース
ラップ毎のタイムがわからないので,1周ごとに主観的なキツさなどの記述をします。
●1週目 (〜2.5km)
事前の計画では,3'40"〜3'45"/kmで押していく予定でしたが,思っていたほど気温が下がらず30℃を超えるコンディションでした。ですので,3'45"/kmで入ってみて,最初は様子をみようと思っていました。事前にこの1ヶ月間,閾値走でそのペースを5km走る練習はしていたので,最初の1,2周は行けるだろうとの見立てでした。
しかし,3'45"でいけたのは最初の1kmだけで,周回コースの途中にある坂が思いの外,急で大ブレーキがかかります。そして,その前にある最大の難所が折り返し地点でした。
折り返しは,斜面を下りきったところにあります。そこで勢いがつくのですが,当然折り返しだと,減速をしなければなりません。それで終わるならまだよくあるレースなのですが,このコースは折り返した直後に下りきった斜面をもう一度上るという仕様になっております。ここで何が言いたいかというと
スピードがなくなったところですぐ斜面を上るのでめちゃくちゃしんどい
ということです。
そうなんです。折り返してフラットなコースが用意されているならまだしも,即坂を上ることになるので,これが想像以上に苦しいものでした。
1周目が終わって,いかにここを乗り切るかが勝負の分かれ道だなと思いました。
●2周目(2.5km〜5km)
2周目では,給水を取ろうし,うまく取ることができました。この時点で汗が尋常でなかったので,掛水をしてクールダウンしました。ただ,思うようにペースが上がらないというか,先ほどの坂ですでに憂鬱な気分になっていました。
そしてここで一つトラブルが。2周目に入った時に,急に周りに人がいなくなったのです。今回はウェーブスタートで私は最後の組のスタートでしたので,1周目はほとんど追い抜く形となります。ところが2周目になると,その人たちを一しきり抜いてしまったせいか私は変に不安になり,自分はコースアウトしたのではないかと思い,急に焦りました。ナイトランという性質もあると思うのですが,割と暗いので自分がどこを走っているのかもわからなくなってしまっていたのですね。なので,ここでキョロキョロしながら走ることになり,走りに集中できなくなってしまっていました。
幸いコースアウトはしていなかったのですが,ここでリズムが崩れてしまったような感じはします(所詮は言い訳ですが)。2周目の坂はまだ余裕がある何とか落ち着いてクリアできました。
●3週目(5km〜7.5km)
半分を通過したところでしたが,主観的にはやはりこの3/4くらいのところが一番耐えどきだなと思います。今回もそうでした。3周目では,給水にランナーさんが密集していたので,水分補給は諦めました。
ペースに関しては,ジリジリと落ちてきて,やはりスピードを奪われる坂では全然進まなく,「いつ終わるんだ」状態で何とか耐えていました。ここでキロ4分まで落ちてしまいますが,救いだったのが前を走っていたランナーさんが垂れてきたことです。良い感じに目標になって,集中して追いかけることができたと思います。腿はいっぱいいっぱいでしたが,7km過ぎたところでは,このまま粘れそうという感覚がありました。
●最終周(7.5km〜ゴール)
給水は無事にクリア。つまむ感じ。今回給水の練習も兼ねていたので,前回(高槻シティハーフマラソン)の反省をいかせました。
ここまでくると息も絶え絶えでしたが,ポイント練習のしんどさを思い出し,下りがあるからそこまでは我慢してペースキープしようと考えていました。この時点では37分台も頑張れば出せそうだったので,下りで一旦力を抜いて上りを何とかたえ抜く,その1点に集中していました。
が,坂を下り折り返したところで,私のコース取りがよくなかったのもあり,他のランナーさんの割り込みに遭います。「こういうこともあるこういうこともある」と冷静に対応したかったのですが,ここでブレーキ。集中が途切れ太腿がかなり辛い状態で,最後の急坂。とても辛かったです。何とか登り切りましたが,スピードが戻りきらず,呼吸も乱れきり,苦しい状況でした。
登りきってからは,37分台は絶望的でしたが,ダメでも気持ちよく上がって終ろうと必死のパッチで腕を振り脚も意識的に動かしました。その結果,37分台には届きませんでしたが,上がりとしてはそれなりに良い走りができたのではないかと思います。
走り終わったあとはフラフラで,戻しそうになりましたが,水分補給をして何とか回復。ハーフの人たちはもっと大変なのだろうなとか思っていました。ちなみに優勝の方は35分台で,翌日にあるモーニングマラソンにも出られるとおっしゃっていました。強すぎる...
内省
今回の悪かったところ
- 追い抜く時の余裕のなさ
- 集中力
最近トラックを走るようになってわかったことですが,私は走っている時に自分の走りばかりに集中してしまい,他のランナーがどんな動きをするだろうかという見立てができていないように感じられました。動きに対してどう対応するか,レース勘?というのが培われていないので,場数を踏むしかないのかなと思いました。
集中力については,暑さもありましたが,それは言い訳でしかないので,リズムが崩れたとしてもすぐに戻ってこられるよう,おまじないみたいなものが必要なのかもしれませんね。
今回の良かったところ
- 思いの外粘れた
- 苦しいながら楽しんで走れた
1点目に関しては,練習を積んできたというのがありますが,個人的に一番効果があるのではないかと思う要因は閾値走を繰り返し行ってきたところにあります。閾値走は乳酸を処理する能力を高めるトレーニングとしてマラソンでは鉄板のメニューですが,ペースとして
「30〜40分間持ちこたえられそうなペースで走っているかどうか,自分に問いながら走りなさい」(ダニエルズ,2016,『ダニエルズのランニングフォーミュラ』,p. 56)
という練習をしていて,今回はアップダウンが厳しかったので,ペースを下げざるをえなかったのですが,ペース感覚としてこのくらいで押して行けそうという目安がはっきりしていたのがまずまず安定した走りにつながったと思います。他にもタイツの効果もあるのかもしれませんが,今後のトレーニングでも続けていこうと思うきっかけとなりました。
また,苦しかったですが,今回は大会自体を楽しむことも狙いとしてはありました。普段は一人で練習していることが多いですが,やはり大会はどんな規模であっても楽しいなと感じます。改めて,大会に出られたことに感謝すると共に,新型コロナウイルスには十分な対策をして,走る楽しみを共有できればと感じました。
今後の予定
コロナの影響により,不透明な部分もありますが,9月まではスピード強化それからトラックでのトレーニングを続け,10月から本格的にフルマラソンに向けたトレーニングを行っていきます。
今の予定は
10月にハーフマラソン
11月に30kmのレース
12月にフルマラソン
この予定で考えています。すでにエントリーもしているので,追々公開していきます。
まずは今回キロ4で押し通すことができましたが,このキロ4がロング走では大きな目標となってきますので,それを軸にトレーニングを考えていきたいなと思っています。
長文になりましたが,最後まで読んでいただきありがとうございました!
*1:レースがすでに終わって着替えているのにマスクをせずに大声で喋る,密集して応援するといった行動です。どこの所属かもはっきりわかる人たちでした。疲れ切っていたので注意できませんでしたが...